月夜の晩に、ボタンが一つ。

幼少期の頃読んだ『銀河鉄道の夜』が偶然。

米津玄師の新曲「カンパネルラ」と結びついた。

いや、必然なものだったのかも知れない。

 

出会いとは不安定な地盤を往き来する鉄道の様で、この先。

どこに停車するのかは分からない。

 

交換価値の無いボタンでさえも、捨てる事の無かった中原中也の様に

僕は『月夜の浜辺』を歩いているのだから。

 

短編 成瀬ルカ